インタビュー
移住者ストーリーVol.6 (後編)「種のままで生きられることが、私にとっての自由」
一般社団法人「みんなのまなびや」 理事 雫石まどか(しずくいし まどか)さん
上島町で見つけた、自分らしい働き方
「今の働き方を一言で表すと、『行き当たりばったり』ですね。」
そう笑う雫石さんですが、その言葉とは裏腹に、人生には一つの大きな軸があると言います。
30歳の頃に決めたライフミッション。
「多様性を重んじ、他社に寛容な社会をつくること。」
現在取り組んでいる教育や子供にかかわる仕事も、その軸につながっています。
「自分が今やっていることが、自分のライフミッションに沿っているかをいつも考えています。」
大学卒業後は、国際協力の分野に進み、青年海外協力隊としてベナン共和国で活動。その後は、水・衛生分野の国際協力NGO、シェアリングエコノミー企業など、一見すると一貫性のないキャリアを歩んできました。
「一つを極めるというより、横に広げた感覚なんです。」
さまざまな経験を積み重ねてきたからこそ、現在の教育や地域づくりにも生きていると感じています。

上島町で暮らして感じる魅力は、人との距離の近さ。
旬の食べ物が身近にあり、困った時には自然と助け合える関係性があります。
「東京ではお金を払って得るようなことが、島では人とのつながりの中で生まれるんです。」
「ここだからこそ得られる豊かさのほうが大きい」と話します。
最後に、「自由とは何ですか?」と尋ねると、少し考えながら、こんな言葉を話してくれました。
「果物って、外側に皮や実がありますよね。でも、その中にある種が、本当の自分なんだと思うんです。」
「その種のままで生きられること。それが私にとっての自由です。」
周囲に合わせて自分を飾るのではなく、本来の自分のままでいられる場所を探し続けること。
だからこそ、住む場所も、働き方も、一つに縛られることはありません。
これから先も、日本のどこかかもしれないし、海外かもしれない。
その時々で、自分らしくいられる場所を選びながら歩んでいきたいと話します。
「豊かさって、自分が今の社会にちゃんと貢献できていると思えることなんです。」
自分らしく働き、自分らしく生きる。
その積み重ねが、雫石さんにとっての豊かな暮らしにつながっています。

【取材】
渡邉 美貴(津田塾大学在学中)
公営塾における島おこし協力隊のインターンシップ活動の一環として、地域広報活動に携わった。
その中で、移住者、特に女性の方々が地域で生き生きと暮らしている姿に関心を抱き、インタビューを実施した。
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