インタビュー
移住者ストーリー Vol.3 (後編)

弓削島移住の先輩
Kamijima Tours マット=ピーターセンさん・ももこさん
Kamijima Toursをスタート
「ふらっと」の運営と並行して、ふたりは上島町を訪れる外国人向けのツアーガイドを始めました。その名も「Kamijima Tours」です。コンセプトは「素の島を体験してもらう」こと。特別な観光スポットを回るのではなく、島に住むマットさんの友人たちを訪ねてゲストと交流してもらったり、路地裏を案内して島の暮らしの様子を体感してもらったり。もちろん、希望者にはしまなみ海道にも足を伸ばして案内をすることもありますい。コロナ禍で外国人が入国できなくなる前には何組ものゲストを受け入れました。2021年春からは旅行者向けの原付バイクレンタルを始めるなど、着々と事業のカタチを固めていっています。

Kamijima Toursの事業に取り組みながら、マットさんは移住してまもなくアルバイトさせてもらうようになった島の寿司居酒屋「ととや」で今も働いています。大将の岩越竜司さんとは息の合ったコンビ。「マットは真面目で飲み込みが早いんですよ。お客さんともすぐ親しくなってくれるしね」と岩越さん。もともと料理が好きなマットさんは店で出す料理もすぐに上手になり、いまでは寿司も握るほどになっています。接客のおかげで日本語も上達し、日常会話程度だとほとんど問題なく話せるようになりました。

小さな家を建てる夢
そんなふたりの今後の目標を聞いてみたところ、「タイニーハウス(ちいさな家)を建てたい!」という答えが返ってきました。何でも、静かな浜辺の近くに自ら大工仕事をして家をつくりたいそう。すごく素敵です。「いまは自立を目指すために、面白そうなことには積極的にチャレンジしていきたいですね。家を建てるのもその一環です」と目を輝かせるマットさんとももこさん。クリエイティブでフレンドリーな彼らがつくり出すものがどう島を変えていくか、今からとても楽しみです。

[移住メモ]
弓削島はユネスコ記憶遺産になっている古文書「東寺百合文書」に記載されている、古い歴史を持つ島として有名です。そのころから瀬戸内海の干満差を利用した塩づくりが盛んで、良質な塩の産地の一つでした。古い街並みも島の魅力の一つです。近代以降は船乗りを多く輩出しており、国立の商船高専(弓削商船)があることでも知られています。
[参考リンク]
Kamijima Tours https://kamijimatours.com
Text & Photo: Shuhei Miyahata [Setouchi Editorial Institute]
フォトギャラリー
海の駅舎「ふらっと」で役場の職員さんと打ち合わせ 海の駅を利用したヨットのカウント表がガラス面に バイリンガルで表記された「ふらっと」の看板 ふたりは大型量販店コストコの通販のヘビーユーザー。
海外食材もネットで買えるから不便はまったくないそう面白いアイディアをメモしておくマットさん 友人から貰い受けた古いエスプレッソマシンを使ってフラット
ホワイト(ニュージーランドでよく飲まれるカフェラテ)を淹れる海の駅(ヨット桟橋)にて、尾道からのヨットマンと
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