インタビュー
移住者ストーリーVol.7 (後編)「お金持ちより、時間持ちになりたい。」
近藤恵美子(こんどう えみこ)さん
上島町で見つけた、自分らしい豊かさ
現在の近藤さんは、作業療法士として高齢者のリハビリに携わるほか、ENGAWA体操講師として地域の健康づくりをサポートしています。
さらに、趣味だった音楽活動も広がり、島内イベントにも出演しています。
「移住してから1年で11回ライブに出演しました。」
地域のイベントへ積極的に参加する中で、自然と顔を覚えてもらえるようになり、「テレビで見たよ」と声を掛けられることも増えたそうです。
上島町の魅力を尋ねると、「空の広さ」と「人とのちょうどいい距離感」が返ってきました。
「自然が本当に豊かなんです。部屋から海が見えて、空がすごく広い。それに、人とのつながりは温かいけれど、一人になりたい時はちゃんと一人になれるんですよ。」
野菜を分けてもらったり、仕事を紹介してもらったり。
都会では求人サイトから応募していた仕事も、島では「これやってみない?」という一言から始まることが多いといいます。

そんな暮らしの中で、近藤さん自身も大きく変わりました。
「東京では、ずっと焦って生きていたんだと、移住して初めて気づきました。」
現在、一番大切にしている価値観は「焦燥感をなるべくゼロにすること」
以前は理由も分からず「なんとなく苦しい」と感じる毎日でしたが、上島町で暮らすうちに、自分自身と向き合う時間が増え、少しずつ心にも余白が生まれてきたそうです。
「自由に暮らしながら、不安を少しずつ減らしていきたい。」
そう話す近藤さんに、「あなたにとって豊かさとは?」と尋ねると、少し考えた後、こんな言葉が返ってきました。
「お金持ちより、時間持ちになりたい。」
たくさんのお金を持つことより、自分の時間を持ち、自分らしく過ごせること。
上島町の暮らしは、近藤さんにとって、自分らしい人生を少しずつ築いていく時間になっています。
【取材】
渡邉 美貴(津田塾大学在学中)
公営塾における島おこし協力隊のインターンシップ活動の一環として、地域広報活動に携わった。
その中で、移住者、特に女性の方々が地域で生き生きと暮らしている姿に関心を抱き、インタビューを実施した。


